歯周病ってどんな病気?
「歯周病」という病気、最近よく耳にするようになりましたが、実際のところ「自分は関係が無い病気」と思っている方が多いのではないでしょうか?
「歯槽膿漏(しそうのうろう)」と言われるといかがでしょうか?もしかすると、この言葉のほうが良く知られているかもしれません。実は、歯槽膿漏も歯周病の症状を現す言葉のひとつです。
歯を失う原因としてはむし歯よりも歯周病の確率が高く、『日本人の80%以上が歯周病にかかっている』と言われいます。
一方で、歯周病の初期段階では自覚症状がほとんどありません。
そのため、気がついて歯科医院を訪れたときには手遅れになってしまっていることもあります。
歯周病の原因や予防と対策について、ぜひ興味を持って欲しいと願っています。
歯周病をセルフチェック!
「もしかして歯周病かも?」という方はもちろん、
「まだまだ歯周病なんて関係ないでしょ」という方も、
まずは下記のリストでセルフチェックをしてみましょう!
□ 朝起きると、口の中がネバネバする
□ 口臭が気になる
□ 歯磨きは1分以内で済ませてしまう
□ 歯磨きは1日1回未満
□ タバコを吸う
□ ストレスがたまっていることを感じる
□ 1年以上歯科医院に行っていない
□ 歯を磨くと歯ぐきから出血することがある
□ 歯が長く(大きく)なった気がする
□ 歯と歯の間にすき間ができた
□ 食べ物が詰まりやすくなった
□ 歯ぐきから膿が出ることがある
□ 歯ぐきが赤く腫れている
□ 指で押すとグラグラする歯がある
いかがでしたか?
ひとつでもチェックが入る方は、一度『歯とお口の健康診断』を受診してみることをオススメします。
『健康診断』ですから、今の状態をチェックするこ とが目的です。問題がなければ安心することができますし、何か問題があったとしても早期に対策を始めれば重症化せずにすむことがほとんどです。
数多くチェックが入る方ほど、歯周病が進行している可能性が高くなります。3つ以上チェックが入る方は、すぐに歯科医院を受診するようにしてください!
歯周病の進行
歯肉炎-歯周病の第一段階
歯を磨いたときに時々出血があったり、歯茎の色が赤く見えるところが出てくるのが、歯周病の第一段階です。
この段階であれば、念入りな歯磨きなど、しっかりセルフケアを行い、プラークコントロールを意識することでより健康な状態への回復が見込めます。
歯科医院で正しいブラッシング法をアドバイスしてもらいましょう!
歯周病初期-歯周病の第二段階
歯周病がもう少し進行してくると、歯を磨くたびに出血するようになります。この段階になると、歯が浮いているような感じがする人や、歯ぐきにかゆみを感じるような症状が出る人もいます。
この段階になったら歯科医院での治療が必要です。歯磨きでは取れない、歯周ポケットの中の汚れを取ってもらわなくてはなりません。
歯周ポケットとは、歯と歯ぐきの境目の溝を言います。歯は歯ぐきとぴったりつながっているかのように見えますが、実は歯と歯ぐきの間にはわずかなすき間があります。溝が深くなればなるほど、お口の中の汚れがその歯周ポケットに溜まりやすくなります。
この汚れを取るには、歯科医院で行うクリーニングが必要です。
歯周病中期-歯周病の第三段階
歯ぐきの赤みが増し腫れぼったくなります。歯みがきや歯間ブラシでの出血が多くなり、深くなったポケットには歯石が溜まり悪化していきます。
この段階になると、歯周病の進行を自覚できる人もいます。
まだ歯を失わずに治療することが可能な場合もある段階です。すぐに歯科医院を受診してください。
歯周病重度-歯周病の第四段階
歯が抜け落ちる直前の状態です。
歯ぐきの炎症はますます進み、赤くブヨブヨとした歯ぐきになります。
また、歯ぐきが下がり、歯がとても長く見えるようになります。
歯のすき間が広がって食べ物が詰まりやすくなり、指や舌で歯に触れると歯が動くことが分かるようになってきます。また、歯を磨くと出血だけでなく膿が出ることもあり、強い口臭などの症状も現れるようになります。
この段階まで進行してしまうと、噛み合わせが悪くなり周りの歯にも悪影響を及ぼようになり、他の歯を守るために抜歯をする可能性も高くなります。
歯周病の恐ろしいところは、自覚症状がないままに進行し、自覚できる頃には手遅れになってしまうことが多い病気ということです。
そうなってしまうことの無いように、自覚症状は無くても歯科医院で定期的なチェックを行いましょう!