インプラントって?
インプラントとは、歯を失ってしまった場合の治療法のひとつです。
失った自分の歯の代わりに人工歯根を埋め込み、その上に人工の歯を装着させる治療法です。
歯を失ってしまった場合の一般的な治療法として、ブリッジや入れ歯(義歯)がよく知られていますが、
・ブリッジでは両隣の健康な歯を削らなければならない
・入れ歯はかみごたえに違和感を覚えやすく、また外れやすい
など、いくつかの欠点もあげられます。
これらの欠点を改善する方法として、1970年代から増え始めてきたのがインプラント治療で、日本ではここ20年ほど前から急激に増加しています。
まるで自分の歯のようで、自然にかむこともできるので、
・取り外しの入れ歯が嫌いな人
・歯が抜けた部分を治療するのに両隣の歯を削りたくない人
・自分の歯と同じような歯が欲しい人
このような希望を持つ方には、とても有効な治療法となります。
しかしながら、従来の治療と比べると高度な技術が必要なのも事実ですから、きちんと勉強して技術を会得している歯科医師を選ぶことはとても重要なことになります。
当院でもインプラント治療が可能です!
「インプラントに興味はあるのだけど、大きな病院でしかできないんでしょ?」
こんなご質問をいただくことがあります。
実は、そんなことはありません。
当院でもインプラント治療を行っています。
さらに、当院ではインプラント治療の専門医が手術を行います。
経験豊かな専門医と連携することで、安全性と専門性にも優れたインプラント治療を実現しています。
手術は安全ですか?
骨を削って金属のスクリューを打ち込んで…
とインプラント手術に対していろいろな想像をしてしまい、恐怖心をお持ちの患者さんも数多くいらっしゃることと思います。
実際にどのような手術をするのか、簡単にお話しましょう。
まず手術の前に、レントゲン検査などを行い、綿密な診断を行います。骨の状態などをきちんと観察して、インプラント治療の適否を診断することがとても大切です。
治療が可能であれば、あらかじめシュミレーションされた長さ・太さのインプラントを顎骨に埋め込む手術を行ないます。
埋め込むインプラントはチタン製の小さなネジ状のもので、2~6ヶ月ぐらいの時間をかけながら周囲の骨と結合し、安定してきます。
チタンは無害で発がん性も無く、腐食しません。また、組織との親和性が高く、アレルギー反応も起こらない安全な素材です。
<1次オペ>
手術は局所麻酔のもとで行なわれるため、痛みはほとんど感じません。術後の痛みも、埋め込む本数や個人差による違いはありますが、ほとんどの場合は歯を抜くときと同じ程度で、術後数日で落ち着いてきます。
手術時間は30分~2時間ぐらいで、入院の必要もなく、翌日からは普段どおりの生活ができます。
術後1週間~10日前後で手術部の消毒・抜糸をし、治癒を確認します。
その後2~6ヶ月間の治癒期間を置き、インプラントと骨の結合を待ちますが、その間も定期的な健診を行って、経過・状態を確認していきます。
<2次オペ>
インプラントと骨の結合が確認できたら、埋め込んだインプラントの頭出しのために2回目の手術をします。このときに、ヒーリングアパットメントという歯ぐきを適正な状態に整えるための支柱を装着します。
この状態で歯ぐきの形態が安定するまで1~4週間ほど置きます。この時に、顎骨の状態が良ければ、インプラントの上に仮歯を入れておくことができます。
これが、インプラント治療の大まかな流れです。
インプラントの手術は、きちんと事前準備と設計をして手術をすれば、安全性の高いものです。逆に、事前の診断を怠ったり、無理な治療計画を立てて手術しようとすれば危険なものとなってしまいます。
そして、インプラント治療では、患者さんのご希望とその実現のための治療計画を歯科医師と患者さんとがきちんと共有することが最も大切なことです。
ですから、当院ではいつも診察にあたる歯科医師(患者さんとの希望や治療計画を共有する役割)とインプラント治療の専門医(熟練した歯科医師による手術)とが連携してインプラント治療を実施しているのです。